上場ってなに?株主優待ライフをするなら知っておきたい株の基本!


日本最大級ともされるフリマアプリ「メルカリ」の運営企業「株式会社メルカリ」が、2018年6月19日に東証マザーズへ上場するというニュースが世間を賑わせています。上場する19日を前に株価の予測が立てられ、さまざまなメディアや個人投資家のSNSなどでも、メルカリに関する話題が挙がっていますね。

 
メルカリの上場は株式投資に興味がなくても注目せざるを得ないニュースですが、「上場ってなに?」と思われている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は「上場」について解説していきたいと思います!

 
これから株式投資をして株主優待ライフをしたい方も、すでにしている方も、「上場」について再確認していきましょう。

証券取引所で株式が売買される、それが「上場」!


上場とは、ずばり「証券取引所で株式が売買される」ようになる、「株式市場に上がる」ということ。株式会社は数多くありますが、その全ての株式を自由に売買できるわけではありません。「上場」している企業の株式だけが、自由に売買できるのです。

上場の条件は?どの株式会社でも簡単に上場できる?

気になるのは上場の条件ですね。どの株式会社でも簡単に上場できるのかといえば、そうではありません。上場させるためには、証券取引所の厳しい審査を受け、それをクリアする必要があります。

 
条件は細かく決められており、10項目以上あります。以下はその一部です。

 

  • 株主数(上場時見込み)
  • 流通株式(上場時見込み)
  • 時価総額(上場時見込み)
  • 事業継続年数
  • 純資産の額(上場時見込み)
  • 利益の額又は時価総額

 
各項目に細かい基準があり、それらを満たすことによって上場となります。どの企業でも簡単に上場してしまうのは、市場を混乱させてしまう要因に。そのため厳格な基準と審査によって、上場企業が決められているのです。

株式市場にはどんな種類がある?

株式市場にはいくつかの種類があります。上場申請をする企業の全てが、「同じ土俵」に上がるというわけではないのです。またそれぞれ上場する企業にも特徴があります。

1部(東証1部)

「1部上場」、「東証1部上場」などといった言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。この1部という株式市場に上場している企業は名だたる大企業が多く、基準と審査が最も厳しい市場です。

 
1部上場を目指す企業の多くは、まず一段階基準の緩い2部への上場を目指していきます。よく知られている企業であっても、2部上場の場合があります。「将来は1部上場を目指す」と公言している企業も。それくらい、1部上場はとても厳しいものなのです。

2部(東証2部)

1部で解説したとおり、1部上場を目指す企業がまずは2部への上場をおこなうケースが多く見られます。上場するための審査項目は1部と同じですが、一部で基準が低めになっているのです。

 
しかし低めの基準とはいえど、小さな企業で2部上場を実現することは難しく、大企業寄りの中堅企業が多く上場しています。

マザーズ・ジャスダック(JASDAQ)

「マザーズ」や「ジャスダック」という株式市場には、おもにベンチャー企業が上場。株価の変動も大きいのが特徴です。新興企業が最初に上場するのが、このマザーズやジャスダックというケースも多く見られます。

 
冒頭で挙げた「メルカリ」も、マザーズへの上場です。マザーズやジャスダックに上場した企業がその後、2部や1部への上場をするのかは企業の成長次第といったところでしょう。

上場によるメリット・デメリットは?

上場には、企業にとってさまざまなメリットとデメリットがあります。メリットはもちろん、信用度や知名度の上昇による業績アップ、「上場企業」という看板による資金調達のしやすさなどが挙げられます。また「上場企業に勤めている」ということで、社員にとっても、仕事への自信や業績アップにも繋がっていくという個人へのメリットも。

 
いっぽうデメリットも多くあり、株式が自由に売買されることによって買収されてしまったり、必ず四半期ごとに決算情報を開示しなければならないなど、状況次第では企業にとって「マイナス」になりかねない部分もあります。また株主が多くできることによって、株主総会でさまざまな意見や要望が出ます。当然、無視することはできないため、株主の意見や要望にもしっかりと耳を傾けていかなければなりません。

 
申請や上場を続けることによる費用も膨大であるため、メリットとデメリットを秤にかけ、あえて上場をしない企業もあります。

「上場」は株式投資にとって大切な存在


株式市場への「上場」は、株式投資にとって大切な存在といえるでしょう。上場企業が増えることは、新たな投資の可能性が増えるということにも繋がります。

 
上場したものの、のちに業績悪化で上場廃止となる企業もあるため、投資の際にはしっかりと動向を見極めたいものです。そしてこれから株式投資を始め、株主優待を受けようとする方も、それぞれの株式市場の特徴をしっかり踏まえて投資先を決めてくださいね。