人口増加率近畿1位滋賀の鉄道 続き
2017年4月15日
前回(http://www.life1.co.jp/ticketpress/ticketpress-12033/)からの続き
ホーム上の混雑が激しくなった事もあり、2011年3月から新快速も停車するようになった。
これが駅前マンションの立地を加速させ、2014年には1日の乗車人員が5万6000人と
草津駅を抜いて滋賀県下最多を記録するまでになった。
立命館大の茨木への一部移転があった2015年度も滋賀県トップの座を守った。
駅周辺住民の通勤需要だけでなく、朝に下車する利用者も多い。
立命館大生が14000人、パナソニックの通勤者が5000人、立命館大学行きは
8時代に27本実行され、駅前と国道1号と結ぶ道路の渋滞がとりわけ深刻になっていた。
そこで近江鉄道バスは2016年4月から116人乗り通勤バスを24本走らせるようになった。
滋賀県と草津市が検討してきた新快速システム整備を具体化したもので
ベンツ製バス2台の購入資金を助成した。バスロケーションシステムや
専用レーンを整備する構想があり、2017年からBRT導入に向けた検討がスタートする。
JR西日本は滋賀県内で積極的に増便や新快速運行を行い、それを利用者増に繋げてきた。
2010年以降、新快速のほとんどを12両化し、早朝に増発している。
その一方で琵琶湖線や湖西線の利用の少ない列車の本数を見直し始めた。
2011年に南草津~瀬田間、そして瀬田~石山間での新駅設置の検討に着手すると
新聞報道があった。ただ、前者に関しては草津市が2013年に凍結宣言をし、
後者については大津市は何も言及しなくなった。
両市とも財政が厳しくなっており、区画整備事業もあわせれば20億~30億かかる
新駅設置に手を出すことができなくなったのだろう。
滋賀県の人口を2014年をピークに減少に入った。
琵琶湖線守山以南、湖西線堅田駅以南の各駅では今後も鉄道利用者は増えていくだろうが、
それ以外の地域では人口減少社会に突入する。
高齢化も進む中で、どのように公共交通機関の促進を図っていくのかが課題である。