株主優待券を売るときのポイント、優待券の買取時期について
2016年11月1日
株主優待券は自分で使うだけではなく、売って換金するという手もあります。ここではどんな場合に売るべきか、そしてその売るべきタイミングや場所について語りたいと思います。
1.どんな場合に売るべきか
まずは私の失敗談から。去年のことでした。私はある外食産業の企業の躍進ぶりに着目して、その企業の株式を購入しました。その名は「クリエイト・レストランツ」です。立地や顧客属性に合わせて、様々な業態の店舗を企画し、展開する会社で、「旬菜しゃぶ重」「大地の食卓」「デザート王国」などのブランドを持ち、今話題の「磯丸水産」を運営するSFPダイニング株式会社もこの会社の傘下に入っています。
ここの優待はなかなか良いのです。100株以上500株未満で、傘下のお店で使えるお食事券3000円分がもらえるのですよ。私は優待よりも、企業業績に着目して投資した銘柄だったのですが、もちろんしっかりと優待ももらいました。
ところが、何の因果か、私の住んでいるところから、行きやすいお店が無かったのです。使う機会を逸したまま、私の得た優待券は期限切れを迎えてしまいました。
そして、何たる悲劇。そのひと月後くらいに私の最寄りの駅前に「磯丸水産」がオープンしたのです。この時ほど悔やまれることは無かったです。そこでふと思ったのです。金券ショップに持ち込んで先に売っておけば、その金で一杯やれたかも知れないのに…と。
そう、こんなふうに株式投資をしていると、自分の使うアテが無い銘柄の優待を図らずも得てしまうことがあります。また、こういうこともあります。欲しくてもらった優待でありながらも、意外と使い切れないとか。入場券や乗車券などは、タイミング的に忙しくて出かけられなくなったとか。
これではせっかくの優待券が可哀想ですね。眠らせておくくらいなら、うまく使ってくれる人のもとへ旅立ってもらった方が良いと思います。ちなみに、投資をしている人の中には、そもそも優待券は自分で使わず、できるだけ売って換金する方針の方もいるようです。株式だけでなく優待券の売りも投資の一手段というわけです。
2.売るべき時期はいつか
上記の私の体験を見てすぐにおわかりかと思いますが、優待券には使用期限のあるものがあります。そういったものについてはとにかく「早めに売る」ということに尽きます。
いろいろな金券ショップのサイトを見るとわかりますが、例えば「使用期限90日未満のものが買取対象です」などと明確に記載されているものもあります。どこまでが買取対象になるのかは、銘柄やお店によっても違いがありますので、電話などで確認頂くのが良いと思います。
ちなみに「早めに売る」の究極は、webサイトなどを通じて、「優待券が発行される前から金券ショップに売る予約を入れる」という形態だと思います。こんなサービスです。
これは裏を返せば、人気のある優待券については、ある程度在庫を確保するために「金券ショップの側から買いの予約を入れる」という状態になっているわけです。ここまでくると、もはやどこか優待券自体が、株式売買の様相を呈して来ますね。まさに「優待券の売り」も投資の一手段ですね。
3.売るべき場所はどこか
最近ではヤフオクなどのオークションや、フリマアプリなどで優待券を売っている人も多いようです。あくまで個人的見解ですが、私自身はオークションサイトやフリマアプリで優待券を売ることはしない方針です。一番単純な理由は、「面倒である」ということです。それから、そういった場で、適正な価格で売れるかどうかも自信がありません。
その点でいうと、金券ショップでは、メジャーどころの優待券については、はっきりと値段をwebサイトや、店頭で示していますし、問い合せにもしっかり対応しています。プロの感覚でしっかりと判別し管理するという意味では、絶対の安心感があります。
それから、最近はオークション等で偽物の優待券を売りつけるというような悪い奴もいるようです。もちろん、私自身はオークションで偽物を売るような人間ではありませんが、仮にこれを逆手にとられて「あなたから買った優待券が使えなかったので責任を取れ!」などと個人的に言いがかりをつけられたらどうしよう、と心配になることもあります。
ある意味、株式売買で既にリスクを取っているのだから、優待券の売買については、やはりプロに任せるのが良いと私個人は感じています。
株式優待もまた、株式投資のひとつの形ですね。自分で使ってよし、売ってよし。優待生活は、いろいろな意味でおいしいものですね。