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イコカのイコちゃん?

2016年5月10日

自販機部門の船木です。

 

サービス開始からはや10年が過ぎ、今ではすっかりポピュラーになった感のあるICカード乗車券「ICOCA」ですが、昨年2015年10月からはのりこし精算機で新たに500円チャージができるようになったり、不足分チャージができるようになったりして、交通系ICカードシステムとしてのサービスの方も少しずつ充実してきているようです。

 

ところで、「イコカでいこか!」でお馴染みのICOCA」のマスコット・キャラクターの「イコちゃん」ですが、このキャラクターのモデルとなった動物が何の動物かご存知ですか? 出始めの頃は何だったか覚えていた方も、それほどポピュラーでない、というよりむしろマイナーでマニアックな動物だけに、すっかり忘れてしまわれた方も多いのではないでしょうか? 正解は「カモノハシ」という動物です。

カモノハシ

カモノハシ(出典:ナショナルジオグラフィック「カモノハシが太古から変わらない理由」)

 

カモノハシって何?

 

「カモノハシ」と聞くと、「それって、カモの仲間?」とか「鳥の仲間なんじゃないの?」とか言う人がいらっしゃいます。確かに、見かけの姿からも、その名の由来通り、カモに似たくちばしのようなものがあったりだとか、水かきのようなものがあったりだとかで、一見、水鳥の特徴を備えているようにも見えます。しかし、これはイヌやネコ、サルなどと同じれっきとした哺乳類です。しかも、卵を産むのです。そう聞くと、なおさら「えーっ!哺乳類って胎生だから、卵じゃなくて子どもを直接産むんじゃなかったっけ?おかしいよ!」とか言う声も聞こえてきそうです。

 

卵生の哺乳類

 

哺乳類とはその名の通り「母乳で育てる脊椎動物」を指し、「獣」(けもの)と言われるように、体の表面が体毛で覆われているのも特徴の一つです。大半の哺乳類が子どもを直接産み落とす「胎生」ですが、実は子どもではなく、卵を産む哺乳類もいるのです。それが、このカモノハシと、もう一種類「ハリモグラ」と呼ばれる動物です。カモノハシとハリモグラは、単孔目という分類群に含まれますが、より大きな分類だと、原獣類に分類されます(正確には哺乳類は哺乳綱、原獣類は原獣亜綱に分類されます)。哺乳類は、化石動物を除いた現存種としては、原獣類と真獣類に分けられ、真獣類には、私たちがよく知っている有胎盤類と、カンガルーやコアラなどの有袋類が含まれます。

 

動物園でカモノハシは見られるの?

 

では、「そのカモノハシって、動物園で生きた姿を見られるの?」という質問が出てきそうですが、残念ながら、この動物はレッドリストに載る希少種であり、「生きた化石」とも呼ばれ、オーストラリア政府により厳重に保護されている動物であるため、日本の動物園では見ることができません。実際、カモノハシの生息分布図は、オーストラリア東部のみとなっています。「えーっ!日本ではカモノハシ、見れないの?」という人には、生きた姿ではなく、剥製なら、確か国立科学博物館の常設展に展示されています。剥製でもかなり貴重なのです(国立科学博物館の常設展には、その他にもかなり珍しい動物たちが剥製で展示されていたと思います)。

 

まあ、とにかく、もう当たり前のようにマスコット・キャラクターとして定着したICOCAのイコちゃんですが、わざわざ「カモノハシ」を採用したというのも、改めて関西らしいなと発表当時は思ったものです。JR東日本の「SUICA」のマスコット・キャラクターが、動物園でよく見かける誰からも愛されるような可愛らしい鳥類である「ペンギン」をモデルにしているのに対して、JR西日本の「ICOCA」の方はなんと希少種で動物園では見ることもできない知る人ぞ知る卵生哺乳類の「カモノハシ」をモデルとする辺りはとても斬新でした。そもそもペンギンの姿とカモノハシの姿、なぜか全然違うはずなのに、キャラクターデザイン的には似ている感じがするというのも、どこかいい意味での「関東には負けてまへんで」的な反骨精神剥き出しの関西の感じがしてよかったです。

 

ということで、いつも長々と拙い文章をかいてしまいがちなので、今回は短めにこの辺で。

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