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ブリューゲル「バベルの塔」展

2017年5月22日

自販機部門の船木です。

 

ついに先月、東京上野にある東京都美術館に、ボイマンス美術館所蔵のブリューゲル作品「バベルの塔」がやってきました。東京都美術館では今年2017年4月18日(火)から7月2日(日)まで開催され、続いて、大阪・国立国際美術館では7月18日(火)から10月15日(日)まで開催されます。16世紀のフランドル絵画の巨匠ピーテル・ブリューゲル1世の代表作と言われるのが、今回一番の目玉とされる「バベルの塔」で、24年ぶりの来日だそうです。

 

バベルの塔

ブリューゲル「バベルの塔」展

 

うちの自販機部門でも、石山の自販機で新幹線切符を取り扱うようになりましたので、滋賀県の方で、大阪・国立国際美術館に来るまで待ちきれないという方は、京都-東京間はこの新幹線切符を買い求めて、東京都美術館で開催中の『バベルの塔』展に行きましょう!

 

バベルの塔とは

 

ところで、「バベルの塔」って、まさか昔懐かしの横山光輝原作のTVアニメ『バビル2世』でしか知らない!…な~んて方はいらっしゃらないでしょうね?(笑)

 

そう言えば、2006年カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映され、監督賞を受賞した映画で、ブラッド・ピットやケイト・ブランシェット、日本からは役所広司、菊地凛子が出演した話題作の『バベル』という作品がありましたね。

 

さて、バベルの塔は、ちょうど、ノアの箱船の話の後につながる部分として、旧約聖書「創世記 11章 1節~9節」に登場する話です。ざっくり言えば、人間は元々同じ言葉を話す一つの民族でしたが、「天国への階段」として塔を建設したところ、神の怒りにふれ、別々の言葉を話す別々の民族にさせられたというお話です。

 

そもそもバベルの塔のモチーフは、新バビロニア王国の首都バビロンにあった「ジッグラト」(聖塔)と呼ばれる一種のピラミッドのような建造物だったと言われます。一説には、「エ・テメン・アン・キ」(「天と地の基礎となる建物」という意味)のジッグラトの遺跡がそれだったのではないかと言われ、底面は91m×91mの正方形、高さは推定91mの7階建てだったそうです。この各階は七曜を表しており、1階が土星、2階が木星、3階が火星、4階が太陽、5階が金星、6階が水星、7階が月であり、バビロニアの天文学における惑星を1階から順に、地球から遠い順に並べたものだそうです。ちなみに、底面である正方形の一辺が91mということは、この正方形の周囲の長さは91×4=364で、これに1を足せば365で地球での1年の日数になるという、メートル法的にはとても意味深な数字にも思えます。

 

ちょっと余談ですが、七曜の1週間への割り当て順序の由来について、こんな話があります。1日=24時間を、最初の1時間から順に、土星→木星→火星→太陽(日)→金星→水星→月→…→と割り当てていくと、最後には、火星となり、次の日は、太陽(日)→金星→…と始まります。後はこれを繰り返せば、1日の始まりは順に、土星→太陽(日)→月→火星→水星→木星→金星→土星→…となります。こうして、土・日・月・火・水・木・金・土・…となりますが、土が最後に来るようにすれば、結局、日・月・火・水・木・金・土が1週間の曜日ということになります。

 

それにしても、この「バベルの塔」展、開催1ヶ月で既に入場者数が10万人を突破したと言いますから、すごい人気です。そう言えば、「バベルの塔展 待ち時間お知らせ」のtwitter(@babel_konzatsu)もありましたね。

 

 

大バベルと小バベル

 

実はピーテル・ブリューゲル1世の代表作である「バベルの塔」は少なくとも3作製作されていて、そのうち一番古いものは、ブリューゲルがイタリア修行旅行中に象牙版に描いたものとされていますが、現存していません。現存しているものは、ウィーン美術史美術館所蔵のものと、今回来日するボイマンス美術館所蔵のものです。前者は「大バベル」、後者は「小バベル」と呼ばれています。

 

大バベルと小バベル

 

いずれも、ピーテル・ブリューゲル1世作の油彩画ですが、「大バベル」は1563年製作で、114×155cm、「小バベル」はその5年後の1568年製作で、59.9×74.6cmと、まず明らかにその大きさが違います。面積にして約4倍の差があります。同じ旧約聖書の「創世記」の物語を描いた作品でありながら、大きさだけでなく、様々な違いがあるようです。すぐに見てわかるのは、塔の色が、大バベルは白っぽく、小バベルは焼いた煉瓦の色をしています。また、大バベルでは手前にニムロデ王とその従者と見られる一行が描かれていますが、小バベルにはそうした一行は描かれておらず、代わりに、塔の上部には不穏な感じの黒い雲がかかっています。そして、大バベルでは、周囲に都市の街並みが描かれていたのに対し、小バベルでは、周囲に農村が描かれています。さらによく見ると、大バベルでは最頂部が8層目であるにもかかわらず、下層は1層も完成していませんが、小バベルでは最頂部が10層目まで達しているのに、より完成度が進んでいるように見受けられます。しかも、背景の水平線も、大バベルに比べて小バベルは低く描かれており、塔の偉容がより強烈な印象を受けます。小バベルの方は、塔の建設を指示したとされる絶対権力者であるニムロデ王が描かれていない、つまり、不在であることで、かえって、人間の傲慢さ、あるいは、神への挑戦が浮き彫りにされているとも言われています。

 

東京藝術大学「Study of BABEL」展

 

さて、この東京都美術館のブリューゲル「バベルの塔」展に合わせて、東京藝術大学Arts & Science LAB.の1Fエントランスギャラリーでは「Study of BABEL」展が開催されています。ここでは、科学分析結果をもとに精巧に複製された、高さ160cm×幅200cmという「バベルの塔」のクローン文化財が展示されています。また、3DCGやアニメーション技術を駆使して、その世界観を動画で表現したものを鑑賞したり、あるいは、3メートルを超える大きさで立体化したバベルの塔で、昼夜の世界を体感することもできるようです。ご興味ある方はこちらの方もご一緒にどうぞ。

 

東京藝術大学にて「Study of BABEL」展

 

というわけで、滋賀県から京都経由の新幹線で、東京上野の東京都美術館にお出かけになる方は、是非、石山の自販機もしくは、お近くのチケットライフの店舗にて、新幹線のチケットをお求めください。各店のスタッフ一同、みなさんのご利用をお待ちしております。

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